帷子川書房日誌

興味がいろんなことに散らかってる人のブログ。

分割自作キーボードのJISplit89を作った (組み立て補足とかキーアサインとか編)

完成したJISplit89をしばらく使ったりして書いた記事がこちらです。

過去分はこちら。

katabira.hatenablog.com

katabira.hatenablog.com



■ 組み立て補足
組み立てるにあたってのいろいろ。

◆ あって便利だった工具
ビルドガイドに書いてないものについて書きます。

・電動ドライバー
うちは電ドラボールというのと追加ビットを使っていますが、ネジを回すのがかなり楽でした。
katabira.hatenablog.com

最後まで締めるとプレートが回っちゃうので手締め直前まででしたがなにぶんネジの数が多いのと長さを間違えた場合に外さないとならないので威力が大きかったです。

・ラジオペンチ
スタビライザー取り外し用(LEDを修正するのに外す必要があった)

・ヘッドライト
人間ははんだ付けをするには手が足りないのでLEDライトはハンズフリーが良いです。
昔買ったジェントスのを使っていますが電池交換がしづらいので買い替えたいです。

・BTスピーカーとBTオーディオプレーヤー
作業中に静かだと寂しいので(これは人による)。普段使ってるのを使いました。
本気で集中したい時はOFFにしています。

・イヤホンケーブル
古いPCで使っていたのとかをテキトーに使いました。あとで百均でシルバーのかっこよくて柔らかいケーブルを買いましたが動作確認にはとりあえずの在庫が使えるのが良いです。

・磁石
ネジがなくならないようにくっつけておきます。百均のマグネットシート(ホワイトボード代わり的なやつ)は便利なのですが保持力が弱いので、そこらにあった磁石を併用しました。


◆ やっておけばよかったこと
・LEDの位置を合わせてからの仮留め
向きが大事なので先に位置を合わせて落ち着いてから見直せばよかった。これは壊しただろうと思ったけど壊れてなかったのは運が良かっただけ。

・LEDを余分に購入
LEDは20個必要で10個単位で売っているので数量2だけ買いましたが、数に余裕が無いのでいざとなったらLEDを破壊してでも除去するというオプションが取れませんでした。
結果的には無事完成しましたが、30個買っておけばよかった…と作業中に数度思ったので自信がない人は余分に買ったほうが良いです。

・Discordサーバーに入る
作者のサリチル酸さんのDiscordサーバ「自キ温泉街案内所」の案内がビルドガイドの最後にあったので後から入りましたが作り始める時に入って行ってもよかったかなと(まだなんもしとらんのに入ってもいいのか…?という不安があった)。
JISplit89を既に使われている方がたくさんいらっしゃるので安心感が違います。ぼくはひとりじゃないんだ。自分は完成報告時にサインアップしました。


■ 実運用時のトラブル
 使い始めて少ししたら、RTFGVBだけみたいに一部のエリアのキーが効かなくなりました。LEDリレーとかして子供と楽しんでたせいか…?もう壊してしまった…?と焦りながらも問題切り分け。
・ケーブル刺し直し→変わらず
・ケーブル交換→変わらず
・ProMicroのファーム書き直し→変わらず
とりあえず再度状況確認のために入力チェックをしていると、さっきと効かないキーが明らかに違う。ブロック単位でずれた感じ。
ここでピンときて見てみると…。ProMicroのコンスルーが浮いていました。ははーん、これだな。
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浮いているところを横からゆっくり実装プレートに刺しなおしていって解決。硬いUSBケーブル使ってたから引っ張られたと推測しているので今後は注意します。


■ キーアサイ
ほんの少しの間だけデフォルトのキーアサインで使っていたJISplit89ですが、やっぱりすぐに、そして何度も変わりました。
使いながら細かく調整したり思いつきを試せるのが良いところです。
VIAで設定をしたのですが、QMKと同じだろうーくらいに思っていたら結構違いました。特にリアルタイムで変更されることに驚き。
てっきり一通り設定してから都度焼かないといけないと思っていたのでこれはすごい。

ただ問題は、毎度毎度jsonを食わせないと何故か自動では認識してくれないんですよね。
大した手間ではないのでいいのですが。

いろいろ楽しみながら試行錯誤してるキーアサイン方針はこんな感じです。
よく使ってる日本語60%キーボードのBLACK QUEENアサインに慣れているのでそれを取り入れます。
・CAPSLOCKはTABの裏側にする。CAPSの位置はレイヤー移動のMO1(fn的動き)にする。(BLACK QUEEN風味)
・PL+*の裏側にカーソルを設定する。(BLACK QUEEN風味)
・全角半角はESCにして、その裏側に持っていく。(BLACK QUEEN風味) ESCが2つあっても気にしない。
・1~0,=,^の裏側をF1~F12にする。(BLACK QUEEN風味)
・右端にEnterがあるのが好きなので入れる。
・右端にBackSpaceがあるのが好きなので入れる。
・Enterの右にDELがあるのが好きなので入れる。
・使いながら押し間違えたキーは積極的に修正していく。(自分に合わせる)
・親指Enterに慣れると快適と聞いたので試してみる。
・その他いろいろ…

参考までに現時点での設定晒し。
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特に最近はRemapで手軽にアサインを変えられるので色々試しています。
直近では左Altを追加で設定して無変換を裏に移動したとか。
remap-keys.app


■ メリット・デメリット
作ってみた感じでのメリット・デメリットなど

◆ メリット
・好きな軸とキーキャップを選べる。市販キーボードではあまり見ないような軽い軸で作れるのはかなりの魅力。
・好きなキーアサインを設定できる
・しかも日本語配列なので移行コストが少ない。
・自分で作るの楽しい
・動いた時の喜びがすごい
・自作キーボードを作るという実績解除

◆ デメリット
・コストがかかる。
・完成時の動作保証がない(ビルド時に自分の不備で壊していないかは実際に動かすまで常に不安)


ある程度というかかなりの部分で自分の好きなようにできる分、トータルのお値段が市販キーボードより高くなるというあたりがポイントです。
どんなものでも自分に合わせると高くなるのでそういうものですが。逆に市販キーボードに不満が出てきたら検討してみても良いでしょう。
一般には1万円くらいのメカニカルキーボードからは高級キーボードと言われたりするのでこちらは高級度がすごい。
その代わり投資相応のメリットがあります。というかあると判断したら買いです。
自分の場合は、半分は電子工作したいとか使ってみたいとか分割キーボードで手と肩の負担が軽減するか試してみたいとか家族の理解とかの理由もありました。
しかしこれ、終わってみるとまた作ってみたくなりますね。中毒性が高い。