帷子川書房日誌

興味がいろんなことに散らかってる人のブログ。

分割自作キーボードのJISplit89を作った (作業履歴だよ編)

JISplit89を作った (作業履歴)

前回はこちら。
katabira.hatenablog.com

JISplit89を作っていった内容について書いていきます。まとまった時間が取れない昨今なので、少しずつJISplit89を作っていった記録です。手順解説というよりは個人的な履歴部分ばかりです。
なお、この時点での僕の自作キーボードの経験値としては びあっこさんのmeishi2を1つ作っただけです。多分魔法使いで言うとベギラマを覚えたくらい。僧侶で言うとベホイミを覚えたくらい。
とはいえmeishi2を作ったことでProMicroとかコンスルーとかファームウェア流し込みとか一通りの流れが理解できていたのでうまくいったという側面は確実にあります。


meishi2 キット | 遊舎工房
yushakobo.jp

…とか書いてた所でJISplit89の入門セット販売開始のニュースを見ましたのでこちらに。
自作キーボード入門セット | 遊舎工房
yushakobo.jp


ここから本編。
写真入りガイドに感謝しながらビルドガイドを見ながら進めます。サリチル酸さんの記事はどれも説明が多くて助かります。期待と不安が入り交じる僕にも安心。

自作キーボードキット『JISplit89』ビルドガイド - 自作キーボード温泉街の歩き方
salicylic-acid3.hatenablog.com

まずはビルドガイドを見て作業手順の脳内シミュレーションをしつつ足りない部材を発注。
具体的にはエポキシ樹脂とヤスリ(ヤスリは届く前に道具箱の奥底から発見したので結局それを使った)。

ProMicroを開封して動作確認。USBポートにつなぐと認識したっぽいしLEDも点灯してますね。
手順に従ってファーム書き込もうとしたときに疑問が発生した。
ビルドガイドに明記がないけど2つあるProMicroは同じファームを書き込めばいいんだろうか。
ビルドガイドの冒頭に疑問を解消してから進めるよう指示/案内があったのでサリチル酸さんに「同じファームを書き込むですか」と「手順は端子をドライバーなどでジャンパーする想定ですか」の旨のDMしたところ「両方ともYes」の回答を頂きました。
これで迷いなく進めることが出来ました。感謝感謝。

QMKを使ったファーム書き込みはMeishi2でやったのと同じ手順なので迷うことなし。
さてファーム書き込みと言ったところで困った。全然書き込まれてくれない。
手持ちのドライバーでうまいことRSTとGNDが導通してくれないっぽい。角度変えたりしたけどダメ。
ふと見渡してみると最初に捨てる手順となってたProMicro標準添付のヘッダピンが落ちていたので、これを通してからドライバーで触ってみるとうまくいった。

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同じ方法で2つ目のProMicroファーム書き込みもクリア。
そしたらProMicroのUSBコネクタをエポキシ樹脂で強化。

プレートを分割してバリ取りを実施。
工程「プレートの断面をサインペンで塗る」も実施。
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↑塗り前

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↑塗り後

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ペンはパイロットのパーマネントマーカー400の平芯を使用しました。お気に入りの油性ペンです。

さてここまで無事に終わったので次はいよいよ実装。
LEDをハンダ付けしていく…のだがここで失敗1。1つ目の足を付けたところでLEDが引っ張られてナナメになってしまう。対策として、マスキングテープを細く切って動かないようにしてから作業をしました。
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そして失敗2。よく考えないで集中していたため、2つほど点対称に付けてしまう。
苦労して剥がして取り付け直し。基板のパターンが剥がれてないか不安になる。
この作業で軽く1時間は持って行かれてる。つらい。(つらかったので写真を撮り忘れています)

なんとか修正したら次はLEDのテストをすると良いと書いてあるのでProMicroを取り付けてUSB接続しました。

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↑左手側。点いた。全点灯。

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↑右手側。点いた…けど1つしか点かず。

こういう仕様じゃないよなーと思いつつチェックしても何が原因かわからない。
テスターで確認しても導通自体には問題がない。さてどうしますか…。

1日おいて再度手順確認をしていたらトラブルシューティングのページを発見。

動かなくて相談したいときに事前に確認する項目(はんだづけ編) - Self-Made Keyboards in Japan
scrapbox.io


LEDの項目もちゃんとある。これでLEDの仕様がわかった。
数珠つなぎになってるので途中で不具合があるとそこから先が点かない。
今回は1つ点いてるということは点灯機能自体に問題はなくてこのLEDか次のLEDで問題が起きている可能性が大。
ということでもう一度念入りに調査。

ここで最初につけたLEDの足が浮いていることに気づく。順序で言うと点灯しているLEDの次のもの。よく見るとLED自体が斜めになっている。
思い起こせばこのLED。取り付けるときにハンダにくっついてきてズレちゃったんだっけか。
ということで他の足のハンダも吸い取って取り付け直し。ドキドキしながら再度接続すると…

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おおおおお、点いたあああああ。
全点灯しました。圧倒的達成感です(まだ達成してない)


ビルドガイドを見ながら「トッププレートにスペーサーをネジ止めする」を完了。次は「スイッチをはめる」なのでキースイッチアサインを検討する。
購入時にGateronクリア軸を必要数買えなかったのでKailh Pro Redで代替したのとお試しに10個だけGateron Silent クリアを買ってみたのでどう割り当てるか設計。

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おおよそは考えていたので手持ちの在庫と併せてこんな感じにする。ソケット式なので後から交換できるという仕様が優柔不断な僕には最適です。(実際に使っていくうちにいろいろ変えています)

その後は「実装プレートの裏面からスイッチの足を確認する」でスイッチをザクザク刺しつつ、「実装プレートにコンスルーを差し込む」。

ここでふと気づく。
「トッププレートが手元に残ってるぞ…?」
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他の人のJISplit89を見ると、どうもキースイッチの下に入ってスイッチをマウントしているみたい。
試しにスイッチの上からかぶせてみても全然安定しない。そりゃそうですね。
正しい手順はスイッチを刺す前に「トッププレートをはめる」のようでした。

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せっかくスイッチを刺したのでUSBで繋いでLEDを光らせてから全キーチェック。カチカチカチカチ…問題なし。

一度スイッチを全部抜いてからトッププレートと実装プレートをドッキング。
うまく入らない。
スペーサーの六角形の頂点が実装プレートの頂点に合わないわけですね。ということでスペーサーを緩めつつはめていきました。

スイッチ差し込み再チャレンジで全スイッチをマウント。
その後はボトムプレートと足を組み立て&貼り付け。
ケーブル箱に入ってたオーディオケーブルを引っ張り出してきて繋ぎます。
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最後にMajestouchのキーキャップをはめ込んで組み立ては一通り完了。

改めてUSB接続すると…

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完成の図。
デフォルトパーツ群+マジェスタッチのキーキャップというベーシックな構成です。

Gateronクリアは軽いしGateron Silent クリアは打ち心地がおもったよりも良いしで楽しい。
一時(LED点灯しなかったアレ)はどうなることかと思いましたが無事完成でよかった。
カタカタカタカタカタカタカタカタこれは楽しいです。
まずは少し使って、打ち間違えるキーを中心にVIAでアサインを変えていきます。

(このエントリは大半をJISplit89で書きました)

まだ書き足りないことあるし、もうちっとだけ続くんじゃ